遺言(生前対策)
目次
遺言書の作成
相続は相続する方にも、される側にも大きな心配・不安がつきまといます。
例えば、相続する方からすれば、
「親の世話を全部しているのに、相続になったら、何もしていない兄弟と同じように扱われるなんて、納得できない」、
「親に取り入ろうとしている兄弟にだけ、相続しようとしていないか不安」、
「親の代から続く事業を、これからも続けていきたいのに、相続でトラブルになってしまったらどうしよう」とか。
他方で、相続される側からすれば、自分が亡くなった後、
「世話をしてくれる子どもには、法定相続とは違う形で、財産を譲りたい」
「子供たちの兄弟仲が悪くて、このままだとトラブルになりそう」
「事業を次の世代に継いでいくために、余計なトラブルは避けたい」とか。
このような心配・不安に対して、
「うちの家族に限って、相続でもめるなんてありえない」
「たいした財産もないのに遺言なんて・・・」
「私は、まだまだ元気だし、」
とお思いになられるかもしれません。
しかし、実際に相続トラブルで相談に来られる方の多くは、相続が発生する以前は、そのように考えられていた方です。
ところが実際に相続が発生し、お金・財産が絡んでくると、欲望に振り回されてしまう人が出てきます。場合によっては、知らない人が相続人と名乗り出てくることもあります。
そのうえ、相続の問題は非常に根が深く、法律だけでは解決できない感情の問題が多く含まれており、一度、こじれてしまうと収拾がつかなくなりやすい問題でもあります。
そのようにならないためには、「遺言書を作る」、もしくは「遺言書を作ってもらう」ことは、非常に有効な方法です。
「遺言書」があれば、相続トラブルが避けられたのに、と相続人が嘆くケースを、多数見てきました。
他方で、「遺言書」を作り、自分の思った通りのトラブルのない相続をできた方や、「遺言書」を作ったことを、相続人と事前に共有しておくことで、相続人間の感情的なトラブルを避けられたケースも見てきました。
しかし、「遺言書を作ろう!」とか、「よし、親に遺言書を作ってもらおう」と思っても、法律的に、有効で、効果的な遺言書を作るのは、一人では簡単なことではありません。
自分で遺言書を作っても、法律の要件を満たさないと、遺言書としては無効となってしまいます。
一方で、遺言書の作成について、どこに相談すれば良いのか、という問題があります。
そこで、まずは一度、法律の専門家である弁護士にご相談の上、公正証書遺言等の遺言書を作成されることをお勧め致します。